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Room No.017  パティスリー ラ・ヴィ・ドゥース  オーナーパティシエ 堀江 新さん


履歴書

1967年 神奈川県横浜市生まれ
1987年 大阪あべの辻調理師学校卒業
「葉山フランス茶屋」入社
1989年 和光「ルショワ」入社
1992年 ヨーロッパにて3年間修行
ルクセンブルグ「オーバーワイス」7ヶ月/フランス「ダニエルジロー」、「エコール・ヴァローナ」、「パジャール」1年3ヶ月/ベルギー「ダム」1年
1995年3月 シャルルプルースト コンクール優勝
1995年5月 帰国 和光「ルショワ」入社
1996年3月 フランス食材を使用した洋菓子コンクール入賞
1996年10月 「ルショワ」シェフパティシエ就任
1998年6月 シニアコンクール銀賞受賞
1999年1月 クープ・ド・モント・ラ・パティスリー世界大会に出場
個別賞氷細工部門にて優勝
2000年1月 イタリア洋菓子協会の紹介によりイタリアリミニでデモンストレーションを行い、イタリアの新聞「Corriere」の1面に紹介される
2000年10月 ドイツ、エルフルトで開催された料理コンクール世界大会個人別部門優勝
2001年4月 「ラ・ヴィ・ドゥース」開店
著書にスーパーパティシエブックシリーズ『展開するチョコレート』(旭屋出版)、共著書に『7人のパティシエ』(PARUCO出版)がある。

 

 


インタビュー

アイコンの説明:   堀江 新シェフ   スイーツ大好き委員会

よろしくお願いいたします。ご経歴をお聞きしていて、気になったのですが、シェフは神奈川のご出身なのに大阪の専門学校に通われていますが、またどうして?
堀江シェフ 特別な意味はないですが、大阪あべの辻調理師学校は有名でしたし、その当時、大阪が活気づいていたのですよ。阪神が優勝した年でもあって・・・。バブルとも重なっていたでしょうか、とにかく大阪に行ってみたかったのが正直な理由でしたね。
確かに、その当時は活気づいていましたね。それに大阪あべの辻調理師学校さんは“料理界の東大”って宣伝されていて、関西ではとても有名ですね。では、シェフがこの道に進まれた大きなきっかけはどのようなことだったのですか?
堀江シェフ 高校時代のアルバイトですね。天ぷら屋さんにお世話になっていたのですが、ご主人の奥さんがとてもきれいな方で、いいなぁーって。単純ですかね?だから専門学校では日本料理を選考していたのです。
えっ?それがどうしてお菓子に??
堀江シェフ いろいろ勉強するうちに、日本料理以外の世界も知るわけです。そんな中、当時まだ今のように詳しい仕事内容なども分からず、謎のベールに包まれていたのがパティスリーの世界で、華やかなで、楽しそうな印象に興味をそそられ、就職の時点で方向転換したのです。
方向転換してのパティスリーの仕事はいかがでしたか?
堀江シェフ 食べ物を作る仕事は自分に向いていると思っていましたし、最初にお世話になった「葉山フランス茶屋」でも、目標を持って仕事をした方がいいと先輩からも言われていましたから、その当時はヨーロッパ修行を目標に頑張っていましたね。でも、将来の不安も漠然とあり、「ルショワ」に入る前、半年ほどでしたが、建築関係の仕事も経験しました。
それは驚きです。でも、その経験があって迷いがなくなったとか?
堀江シェフ 不思議なことに、別の仕事をしながらもパティスリーの時の目標を持ち続けていたので、先輩から「ルショワ」の募集のお話をもらってすぐに応募しました。
そこからは着々と目標に向かい、達成されていますね。その大きな目標でもあったヨーロッパ修行、シェフは3年という長期、3カ国のお店で修行されていますが、それぞれの国の違いなどはありましたか?
堀江シェフ 日本は島国ですから、外国と大きな文化の差を感じやすいですが、私の修行したルクセンブルグ、フランス、ベルギーは電車で簡単に行き来が出来るので、それほど大きな違いは感じませんでした。日本で例えるなら地方の違い程度の差です。
なるほど。あえて言えば?位の違いはありますか?
堀江シェフ そうですね。気候風土が大きく影響していると思いますが、私の感じたところでは、ルクセンブルグはバタークリームを使用したお菓子が多く、ベルギーは甘味が強いように感じました。フランスは南と北で大きく傾向も異なり、フルーツやアーモンドなどお菓子に必要な材料が豊富に採れる南のアルザス地方は、食材をシンプルに調理したお菓子が多く、逆に北は保存性の高く、香辛料などをきかせたお菓子が多いようには感じました。すでに保存技術や流通網が発達していましたから、差は昔のようにはないですね。
ありがとうございます。よく分かりました。シェフは5店で修行されていますが、特に印象深い修行先はありますか?
堀江シェフ どの店もそれぞれに得るものは大きかったですが、中でも「エコール・ヴァローナ」では、私のお菓子作りの基礎を作ってもらいました。それまでは、有名店のルセットをどれだけ集められるかに夢中になっていましたが、「エコール・ヴァローナ」では、ルセットを作り出すためのルールを身につけなさいと教えられました。
ルセットを作るためのルール??
堀江シェフ 簡単に言うと、日本では、A+B=A+Bのように素材のおいしさをストレートに表現するのに対し、フランスでは、A+B=Cのように、違う素材を組み合わせることでAでもBでもない味わいCを生み出す。これは料理にも共通した考え方です。
そのためには、まず材料の特性を熟知し、その後は新しい組み合わせを何回も試作をしては食べて考える。頭で考えながら食べること、作り方の理論を知ること、そして試行錯誤を何回も続ければ、いずれ失敗なく新しい味を創造することも出来るというわけです。
なるほど、奥が深いですね。シェフのお菓子作りにもこの法則が生かされているわけですね。
堀江シェフ そうですね。フランスの長い伝統が作り出した基礎を礎にさせてもらい、甘味、酸味、苦味を持つ素材をうまく組み合わせ、私が目指す味である、喉越しがあっさりとして軽さがあるのに、エッジがしっかりしていて、パンチのある味に仕上げるように心がけています。
シェフのケーキは、どれも後口がすっきりで、それぞれの印象深い味で、とてもおいしいです。
話は変わりますが、シェフは白金の『レトルダムール』のテクニカルアドバイザーもされているとのことですが、アドバイザーのお仕事はいかがですか?
堀江シェフ 4月からアドバイザーをさせてもらっていますが、基本的には立ち上げ時にお手伝いして、今はあちらのシェフと打ち合わせをしたりしています。今まで知らなかった情報なども知ることができるので、勉強になっていますね。
なるほど。あと、お店で気になっていたのがスタッフの皆さんの力作。シェフが指導したりなさっているのですか?
堀江シェフ いえいえ、逆に私が口を出してしまったら彼らの作品ではなくなってしまいますから。ただ、コンクールという場を活用し、色々考え、自分の表現の幅を増やすことは、パティシエを目指す若者にとって今後大きな糧になると思うので、いいことだと思っていますよ。
こうやってお店で飾ってもらえるとスタッフの皆さんもうれしいでしょうね。
では、シェフの今後の展望などをお聞かせいただいてもいいですか?
堀江シェフ そうですね。ここのお店は店舗を借りているので、いずれは本当の意味での自分の店を持ちたいですね。そして焼き菓子、生菓子、チョコレートはもちろん、コンフィ、パン、惣菜などフランス同様の品揃えの総合トータルショップにしたいと思っています。
でも、商品数が多いと大変ですね。
堀江シェフ もちろん大変ではありますが、日本でやるからには、フランス菓子の味を提供する専門職人でありたいと思っています。お客様に喜んでもらえるのが私にとって一番の喜びですから、そのための苦労は惜しみませんよ!!
お早い夢の実現、楽しみにしております。まだまだお話をお聞きしたいところですが、次回ご登場いただくお友達をご紹介いただけますでしょうか?
堀江シェフ では、『サロン・ドゥ・シェフタケエ』の武江 章シェフを紹介します。ルショワ時代に大変お世話になりました。
いろんな雑誌などで拝見しておりました。お目にかかれるのが今から楽しみです。ありがとうございました。
堀江シェフから武江シェフへのメッセージ
今後ともよろしくお願いします。
パティスリー ラ・ヴィ・ドゥース
おすすめスイーツ

2005/11現在
正面から時計回りに、
コンクールの優勝作品をプティガトーに仕立てた“バッカス(399円)は、オレンジとチョコレートのケーキ。
秋の新作でガレットにキャラメルクリームとムースをのせ、カカオの香るチョコレートで覆った“ラペ(420円)
ほんのりと生姜風味のムースとオレンジゼリーをスポンジとマジパンとクッキーでサンドした鮮やかなケーキ“エスポワール(420円)
マカロンにチョコレートクリームと赤いフルーツを合わせた甘味、酸味、食感が楽しめるケーキ“パリジャン(399円)
ショコラのケーキにアプリコットのコンポートとクリームを絞ったアプリコット好きにはたまらない“ルーション(399円)
美しいケーキがところ狭しと並ぶ。
側面には焼き菓子がずらりと並ぶ。種類が豊富なので迷ってしまう。
チョコレート専用ケースも設置され、宝石のような商品が並ぶ。
人気の涙型のマシュマロ。ちょっとしたお返しなどにも便利。
色とりどりのコンフィチュールは好みのものを試してみたい。
一度食べたら病みつきになるパイ類。コンヴェルサシオンやマロンパイも人気。
大粒のマカロンの中にはみずみずしいジャムやジュレがサンドされている。
入口にはスタッフの皆さんが書く、季節のお勧め商品メッセージが。文面からおいしさが伝わってきます。

ショップ情報

パティスリー ラ・ヴィ・ドゥース

  • TEL:03-5368-1160
  • 住所:東京都新宿区愛住町23-14 ベルックス新宿ビル1F
  • 営業時間:10:00~20:00時/日曜、祝日は10:00~19:00
  • 定休日:月曜日

アメリカン・ナッツカフェ

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